あだ名はゆっけ

多少くだらないことでも残しておきたい想いを綴るブログ

大切な人

水曜日。

 

約1年間いろんな話をしてきた固定くんとサヨナラした。

 

ずっと、隠されてた。

ずっと、秘密にされてた。

ずっと、嘘つかれてた。

ずっと、ずっと……。

 

聞いても答えてくれなかったし、正直、聞くのも怖かった。

 

今までそういうところで知り合った人を好きになってしまいがちで(たぶん皆んな優しくしてくれるし、お互いの欲求を素直に満たせるから)、今回は、この固定くんだけは、絶対に惚れ込まないようにって決めていた。

 

ばあちゃんの格言

「惚れ込んだら負け」だって言い聞かせて。

 

初めて話したのは確か、産婦人科に行った帰りだったかな。

 

人生で一番、自分のことが情けなくなってた時期。もうこんなバカな真似するのは辞めようって思いながらも、どうしても辞められなくて。寂しさを埋めてくれる人が欲しくて。

 

初めて話した時から、少し不思議ではあった。今思えばだけど。

 

どこかフワフワしていて、話を変えるのが妙にうまくて。

 

でも、私は好きにならないように努めてたから、どんなに話を誤魔化されても気にしないようにしてた。そこを一歩詰め寄ってしまったら、どんどん知りたくなっちゃって、どんどんハマっていきそうだったから。

 

 

いつの日からか、「好きだ」とか「愛してる」だとかいう言葉を言われるようになった。

 

通勤中に電話して、色んな悩みとか不安を聞いてもらった。

 

バレないようにそういうこともした。何度も、何度も。

 

私は何度も失敗談について話した。なんか、あの人には何でも話せた。優しく励ましてくれた。身体だけが全てじゃないんだって、愛があればうまくいくって、そう言ってくれた。うれしくて、うれしくて。会いたかった。

 

とてつもなく会いたかった。

 

今の会社に入ることができたのも、あの人のおかけで。私一人じゃ履歴書の書き方すらわからなくて、面接だって何話せばいいのか全くわからなくて、本当にたくさん面倒みてくれた。だから、そういうことに誘われたときはなるべく応えた。感謝の気持ちとして。

 

私がそういう気分じゃなかった時は、無理に誘ってこなかった。そういう話題は常に出してきてたけど。私が本気で嫌がってなかったから……?

 

私の機嫌が最上級に悪い時は、「しっかり休んでね」とか「マッサージ行くといいよ」とか、心配してくれた。向こうも忙しいのわかってたから、そういう時はお互いに連絡を取らなかったりもした。

 

時折、すごい無神経なこととか、何もわかってくれないことを言われることがあった。私はそれにイライラして、強く当たった。

 

そうすると、連絡が来なくなった。

 

「もう連絡してこないで!」とか「もう知らない!」って言った日には、それから何の音沙汰もない。

 

後日、イライラが収まってすごく申し訳ない気持ちになって、自分の発言に後悔して、こっちから再び連絡して、そうしたら何事もなかったかのように返事が来る。

 

(一番最初は、「もうダメかと……」って言われたっけ)

 

 

なんだか、すごくフラットというか、お互いにお互いのことつけ込まないというか。伝えたいことは自分から話すしかなくて。

 

知ってしまう怖さはたしかにあった。だけど知りたい気持ちはすごくあった。

 

プライベートな話はほとんど教えてくれなかった。それに、私も聞こうとしなかった。今までの経験もあったから・・・。こういうところで出会って、相手の本質を知るのにメリットはないとわかってたから。

 

でも、本当はすごく知りたかった。結局、顔も、名前も、居場所もわならなかった。会いに行くことさえできなかった。会いたかった。とっても。会って、何がしたいわけでもないけど、目を見てきちんとお礼が言いたかった。私がここにこれたのは、あの人のおかげだから。

 

 

 

一人で暮らしてないなんて、気付かなかった。いや、気付かないようにしてた・・・?

 

今思えば、思い当たるところ、隠されてるところはたくさんあって・・・・・・

 

悔しい。すごく悔しい。

 

水曜日、私がどうしても知りたいからって言って、電話した。

 

向こうも、私が嫌いになることをわかってた。それでも、おそらく本当のことを話した。

 

とっても、とっても悲しかった。

 

淡々と話していた。おそらく真実を。

 

信じれなかった。信じたくなかった。

だけど、信じるしかなかった・・・・・・

 

もっと、本当のこと知りたかった。でも、それはとてつもなく怖いことで。聞けなかった。声が震えた。死んでほしいとさえ思った。この一年を、なかった事にしたかった。

 

 

会社に戻って、アカウントを消した。

 

 

今、向こうは何を思っているんだろうか。何も思っていないだろうか。別の女性と愛し合っているのだろうか。

 

「寂しかったから」と言った。

 

そんなの嘘。その寂しいは、寂しいじゃない。

 

少しだけ、何かを期待してしまっている自分がいる。また話せる時が来るのではないか。だけどもうその手段は残されていない。結局、あの人のことは何一つ分からなかった。

 

 

バイバイ。大切な人。