ずるい、ずるい
どうせ東京におるし、どうせご対面、なんてないし。
そんなことを思いながらコメントを残したら、忘れた頃に謙虚な返事がきた。
私は思わず調子に乗って、投稿があるたびコメントを残した。
だって、どうせ会わんし。
会いたいけど。
そんな事があってから、流されるままに上京した。
あの人の投稿が減って、コメントを残すこともなくなった。
が、先日。
カラーモデル募集の投稿があって、今のカラーに納得していなかった私は数日考えた後コメントした。
やっぱり会いたかった!
ストーカーまがいの事をしたも同然。あの人も絶対警戒したはず……。
でも、間違いなく仕事だと割り切ったうえで返事をくれて、日程も翌日に決まった。
営業終了後、お店に入ったら、受付からひょこっとお顔が……嘘みたいな本当の、本物がいた!
大人しそうで、緊張も伝わってきて。
そんでやっぱり。「コメントしてくれてましたよね?」って……。申し訳なくて、とにかく謝った……。数日前にされたようなこと、もっと前に自分がしとったとは……。何も言えません。
でも、あの人はちゃんと話をしてくれて(もちろん仕事だから)……。
ハッキリせん要望を一個一個真剣に解決しようとしてくれて、時間ギリギリまで頑張ってくれた。本当にごめんなさい。
今思えば、じゃけど、心のどこかでもっと長くその場におりたいって思っとったんかも……。最低な欲が出た。
近道を教えてくれて、最後までおってくれた。本当に申し訳なかったし、頑張ってほしかった(上からだな……)けぇ、「応援してます」って伝えた。ら。
握手してくれた……。
こんな事があっていいのだろうか。あんなに迷惑な客だったのに……。
コメントも丁寧にしてくれて、気遣ってくれて(仕事だから)……。
仕事だと分かっていても、どうしても、やっぱりどうしても……。
ずるい!