「ゆうまる」へ
いつだったか、定期的に訪れる孤独感に襲われて、固定くんに寄りすがろうとした。
スカイプのアカウントは削除していたけれど、まだツイッターのアカウントは残っていた。
前に「家にいるのは1人じゃない」って言われた時、めちゃくちゃ悲しくて、復讐したくて、向こうにも悲しませたくて、それからSNSでは彼の名前を使った。
これで自分の気持ちも落ち着くかなって思っていたのに……。
ツイッターのアカウントを消さなかったのは、また彼と話したくなった時の唯一の手段だったから。向こうが更新していないのは知っていたし、使っていない可能性があることは分かっていた。
でも、どうしても、話したくて。あまりに怖くて、ムカついて、勢いで切ってしまった電話の、続きが聞きたくて。
DMでメッセージを残した。
数日後に、返事がきた。
彼はそれまで一度も更新していなかったのに、何回もツイートするようになっていた。
(今思えば、私に何か訴えていたのかな……)
「一緒に暮らしている人」のことをどうしても聞きたくて、何度も聞いた。何度も誤魔化された。結局、何も分からなかった。
仕事がピークでイライラしていて、つい、彼のせいにしてしまった。
「もう関わらないようにする」と言われ、そのメッセージを確認した時にはすでに、彼のアカウントは消されていた。
これで、もう終わり。
もう何一つ、彼との連絡手段は残されていない。
本当は、話したいこといっぱいあるよ。仕事うまくいってるよ、とか、吉岡里帆が最近よくテレビに出てるよね、とか。写真を送った時の反応が、いつになくリアルだったよね、とか。
他愛のない話さえ、できなくなってしまった。
私の一言のせいで。
どうしていつもこうなんだろう。
もう一度、話したい。謝りたい。
その言葉さえも、彼は求めていないだろうけど。
ずるい、ずるい
どうせ東京におるし、どうせご対面、なんてないし。
そんなことを思いながらコメントを残したら、忘れた頃に謙虚な返事がきた。
私は思わず調子に乗って、投稿があるたびコメントを残した。
だって、どうせ会わんし。
会いたいけど。
そんな事があってから、流されるままに上京した。
あの人の投稿が減って、コメントを残すこともなくなった。
が、先日。
カラーモデル募集の投稿があって、今のカラーに納得していなかった私は数日考えた後コメントした。
やっぱり会いたかった!
ストーカーまがいの事をしたも同然。あの人も絶対警戒したはず……。
でも、間違いなく仕事だと割り切ったうえで返事をくれて、日程も翌日に決まった。
営業終了後、お店に入ったら、受付からひょこっとお顔が……嘘みたいな本当の、本物がいた!
大人しそうで、緊張も伝わってきて。
そんでやっぱり。「コメントしてくれてましたよね?」って……。申し訳なくて、とにかく謝った……。数日前にされたようなこと、もっと前に自分がしとったとは……。何も言えません。
でも、あの人はちゃんと話をしてくれて(もちろん仕事だから)……。
ハッキリせん要望を一個一個真剣に解決しようとしてくれて、時間ギリギリまで頑張ってくれた。本当にごめんなさい。
今思えば、じゃけど、心のどこかでもっと長くその場におりたいって思っとったんかも……。最低な欲が出た。
近道を教えてくれて、最後までおってくれた。本当に申し訳なかったし、頑張ってほしかった(上からだな……)けぇ、「応援してます」って伝えた。ら。
握手してくれた……。
こんな事があっていいのだろうか。あんなに迷惑な客だったのに……。
コメントも丁寧にしてくれて、気遣ってくれて(仕事だから)……。
仕事だと分かっていても、どうしても、やっぱりどうしても……。
ずるい!
大切な人
水曜日。
約1年間いろんな話をしてきた固定くんとサヨナラした。
ずっと、隠されてた。
ずっと、秘密にされてた。
ずっと、嘘つかれてた。
ずっと、ずっと……。
聞いても答えてくれなかったし、正直、聞くのも怖かった。
今までそういうところで知り合った人を好きになってしまいがちで(たぶん皆んな優しくしてくれるし、お互いの欲求を素直に満たせるから)、今回は、この固定くんだけは、絶対に惚れ込まないようにって決めていた。
ばあちゃんの格言
「惚れ込んだら負け」だって言い聞かせて。
初めて話したのは確か、産婦人科に行った帰りだったかな。
人生で一番、自分のことが情けなくなってた時期。もうこんなバカな真似するのは辞めようって思いながらも、どうしても辞められなくて。寂しさを埋めてくれる人が欲しくて。
初めて話した時から、少し不思議ではあった。今思えばだけど。
どこかフワフワしていて、話を変えるのが妙にうまくて。
でも、私は好きにならないように努めてたから、どんなに話を誤魔化されても気にしないようにしてた。そこを一歩詰め寄ってしまったら、どんどん知りたくなっちゃって、どんどんハマっていきそうだったから。
いつの日からか、「好きだ」とか「愛してる」だとかいう言葉を言われるようになった。
通勤中に電話して、色んな悩みとか不安を聞いてもらった。
バレないようにそういうこともした。何度も、何度も。
私は何度も失敗談について話した。なんか、あの人には何でも話せた。優しく励ましてくれた。身体だけが全てじゃないんだって、愛があればうまくいくって、そう言ってくれた。うれしくて、うれしくて。会いたかった。
とてつもなく会いたかった。
今の会社に入ることができたのも、あの人のおかけで。私一人じゃ履歴書の書き方すらわからなくて、面接だって何話せばいいのか全くわからなくて、本当にたくさん面倒みてくれた。だから、そういうことに誘われたときはなるべく応えた。感謝の気持ちとして。
私がそういう気分じゃなかった時は、無理に誘ってこなかった。そういう話題は常に出してきてたけど。私が本気で嫌がってなかったから……?
私の機嫌が最上級に悪い時は、「しっかり休んでね」とか「マッサージ行くといいよ」とか、心配してくれた。向こうも忙しいのわかってたから、そういう時はお互いに連絡を取らなかったりもした。
時折、すごい無神経なこととか、何もわかってくれないことを言われることがあった。私はそれにイライラして、強く当たった。
そうすると、連絡が来なくなった。
「もう連絡してこないで!」とか「もう知らない!」って言った日には、それから何の音沙汰もない。
後日、イライラが収まってすごく申し訳ない気持ちになって、自分の発言に後悔して、こっちから再び連絡して、そうしたら何事もなかったかのように返事が来る。
(一番最初は、「もうダメかと……」って言われたっけ)
なんだか、すごくフラットというか、お互いにお互いのことつけ込まないというか。伝えたいことは自分から話すしかなくて。
知ってしまう怖さはたしかにあった。だけど知りたい気持ちはすごくあった。
プライベートな話はほとんど教えてくれなかった。それに、私も聞こうとしなかった。今までの経験もあったから・・・。こういうところで出会って、相手の本質を知るのにメリットはないとわかってたから。
でも、本当はすごく知りたかった。結局、顔も、名前も、居場所もわならなかった。会いに行くことさえできなかった。会いたかった。とっても。会って、何がしたいわけでもないけど、目を見てきちんとお礼が言いたかった。私がここにこれたのは、あの人のおかげだから。
一人で暮らしてないなんて、気付かなかった。いや、気付かないようにしてた・・・?
今思えば、思い当たるところ、隠されてるところはたくさんあって・・・・・・
悔しい。すごく悔しい。
水曜日、私がどうしても知りたいからって言って、電話した。
向こうも、私が嫌いになることをわかってた。それでも、おそらく本当のことを話した。
とっても、とっても悲しかった。
淡々と話していた。おそらく真実を。
信じれなかった。信じたくなかった。
だけど、信じるしかなかった・・・・・・
もっと、本当のこと知りたかった。でも、それはとてつもなく怖いことで。聞けなかった。声が震えた。死んでほしいとさえ思った。この一年を、なかった事にしたかった。
会社に戻って、アカウントを消した。
今、向こうは何を思っているんだろうか。何も思っていないだろうか。別の女性と愛し合っているのだろうか。
「寂しかったから」と言った。
そんなの嘘。その寂しいは、寂しいじゃない。
少しだけ、何かを期待してしまっている自分がいる。また話せる時が来るのではないか。だけどもうその手段は残されていない。結局、あの人のことは何一つ分からなかった。
バイバイ。大切な人。
優しい人
チャットで知り合った。
似た境遇の人で、職業も似ている。
チャットで暫く話したあと、ラインに切り替えた。
返事のペースは遅い。
親近感が湧いているわたしは、少しだけ返信を速くしてしまう。
土曜日に、「暇な日がありますか?」と連絡がきたので、確実に休みの翌日、日曜日を伝えた。
こっちに引っ越してきたばかりで、右も左もわからないので、お店はお任せした。
当日の今日。
4時に◯◯前で待ち合わせた。
4時を少し過ぎて、「どの辺にいますか?」と連絡がきて、「◯◯の近くの宝くじのところです」と返信をした。
すぐに電話がかかってきて、目の前に現れた。
待っている時に、その人をチラッと見て目が合ってたような…?
すぐに近くのおしゃれなカフェに連れて行ってもらい、彼はアイスコーヒー、わたしはマンゴージュースを頼んだ。
マンゴージュースをチョイスしたのは間違いだった。こってり系を飲むと喉に悪いのはわかっていたのに…
仕事のこと、休日の過ごし方、地元のこと、色々と話したし、色々と聞いた。彼はとても興味を持ってくれていて、羨ましいと言ってくれた。わたしが行ったことない場所を話すと、「じゃあ次は◯◯に行きませんか?」と言ってくれた。
話をしている最中、会話が途切れた後の微妙な間、彼はわたしのことを見つめた。そのような行為に免疫がないので少々戸惑った。なんなら強がってしまった。。。
1時間くらいして、お店を出た。
歩いていける範囲内でおしゃれスポット、お買い物できそうな場所を散策した。
古着が好きとか、わたしの着ていた服のテイストを見て判断してくれて、わたしが気に入りそうな場所をチョイスしてくれた。
人混みで、わたしが彼の後ろを歩くことが多かったので、何度も後ろを振り返ってわたしがちゃんと付いてこれているか確認してくれた。こーゆーのに慣れている人は、はぐれないよう手を繋いだりしたんだろうな。。。
美味しそうなスイーツを思わず見入ってしまって、食べたい?食べる?食べたいでしょ?と、言ってくれたけど、時間も時間だし、夜ご飯をどうするかわからなかったから、遠慮した。
散策中、帰りの電車を検索してくれたので、あ、夜ご飯はないのか、と思った。
「お茶しませんか?」という言葉に忠実だった。
駅前まで案内してくれて7時前にお別れした。
とてもとても、優しい人だった。
ネイルと下着
もう夏だし、今年もそろそろフットネイルしたいなあ、なんて考えて
インスタグラムで色んなネイルの写真漁っていたら
ふと
ネイルって、自分を表現する方法の一つだよなと
色だったり、模様だったり、質感だったり
その人の好みや雰囲気と合ったものにしたいもので
その時の気分で選んで
これって、毎日下着をつけるときと同じじゃないかって
下着屋さんで
自分の好きな色を探してみたり、今回はこんな色に挑戦してみようかなって思ってみたり
特別な理由を除いて、わたし以外の誰かが見るものじゃないけれど、その下着をつければそれが今日のわたしで
いつもよりクールに落ち着いてみたり
普段より可愛らしく振舞ってみようとしたり
周りに見えるか見えないかの違いだけで
根本的な何かが同じような気がした
面白い発見に一人ワクワクした
弱い人間
面接が終わって二日経った。
時間が経とうが経たまいが思うことは同じ。
落ちた。
あんなに助けてくれた人がおるのに、支えてくれた人がおるのに、本当に申し訳ないことをしてしまった
小学生、いや、物心ついたときから、人前に立つこと、自分をアピールすることが苦手で、おそらく一度もうまく言ったことがない。
公民館でのダンスステージ
幼稚園では毎日大号泣
お礼の手紙や作文を皆んなの前で読むときは声が震えまくり
自席で発表するときさえもド緊張
たった一言発するだけでも精一杯
でもそんなの、ただの準備不足にしか過ぎなくて。
全部人のせいにして。
ただ自分の意思が弱かっただけなのに。
無駄なことばっかりして、なんとなく時間が過ぎて
結局、何も残らないんじゃないか?
結果を残さないと、意味がない。
ただそれだけのこと。
今日の運勢
ドンピシャッ
まさにその言葉がぴったりだった
もう諦めようと思った
諦めたかった
期待するだけ無駄な気がしていた
人のせいみたいに聞こえるかもしれないけど、yが諦めさせてくれなくて、それだけ虚しくてやるせない気持ちになるだけだと思っていた
でも、時間があればスマホのチェックして、結局全然諦めきれてなくて、諦めたくなかった
心の底からホッとした
あとはやるだけ
一番に、母さんの気持ちを無駄にしたくないし、やれるだけの事はやってちゃんと恩返ししたい
ここで何かを怠るのは違う
全力で挑戦せんと
大谷先生の話も重なって、急になにが起こったんかわからんくらいパニックになった!
こんなチャンス二度とないし、先生にも感謝
とりあえず週末は大阪行ってみるか・・・